ほどほど

▼ 新幹線全面禁煙はやり過ぎだと思う。 私自身は今までタバコを吸った事がない。そして呼吸器が弱かったためタバコの煙には苦しい思いをしたこともあった。

しかし、最近は分煙が進んできてそれほど不快な思いをすることもなくなってきた。 新幹線の喫煙車両から流れてくる煙は確かに臭いが、臭いだけで煙くないので我慢できないほどでは無いし、こちらの我慢のつらさと喫煙者にとってタバコを我慢する辛さをはかりにかけたら喫煙車くらいは許してあげて良いと私は思う。4時間は辛いだろう。

自分が子供のころを思い出すと、たまにタバコを嫌って愚痴を言う人がいたり新聞の投書欄に喫煙への苦情がのってもおおむね黙殺されていたし、喫煙者は誰にも遠慮などしなかった。 それがだんだんと嫌煙の言葉が聞き入れるられるようになり、ついで分煙される場所が増えてきた。

そして最近は嫌煙側の主張が、「問答無用」で通用するようになりつつあると思う。

なるほど、最初はおずおずとあげる弱者の声だった物がいつの間にか問答無用になっていく過程というのはこういう物だったのだなと思った。


この種の弱者の問答無用というのは他にも幾つかあるけど、全過程をみることが出来たのは初めてだ。 また最初に自分が嫌煙側であることを述べたが、もし喫煙側だったらこの文章は同じように読まれないだろう。 どっちの側の発言かで読まれ方が変わるところもアレと同じだ。

「ほどほど」を知らない人間は何をしても何を指向しても下劣ってことなのだと思う。
少なくとも他者にたいしては。